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ドラゴンたちのバレンタイン(SS)

オチのない久しぶりの投稿がミルドラタグでSSなのでした(?)

SSの割には少し長いので、読みたい方は追記展開からどうぞ_(⌒(_'ω')b


※主な視点はフィーネですヾ(:3ノシヾ)ノシ
2月14日は、この国の人間たちはバレンタインデーという催しみたいなものをして、恋する相手に菓子を贈るそうです。恋……ミルフィーさんとエアーとロアは確かに雄ですが……私はここに来て以来、恋というものをしたことはないのです。恋……恋って、何者なのでしょう。



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2月12日。今日は少し村に顔を出しました。村は雪が降ってしまって、雪かきが大変だったのだとか。私どもが住んでいる――しぇあはうす??ってミルフィーさんは言ってたのですが――ところは、私の魔法で雪を全て溶かしたので何の苦労もなかったのです。ちょっと人の姿に化けて、雪かきの仕事をお手伝いしたところ、やはり力がいるのですね。とっても大変なお仕事でした。そんな雪かきをしているときに、村の子供たちが話しかけてきたのですが…

「ねえねえ、フィーネさんってバレンタインチョコはわたすのー?」
「ば、バレンタインチョコ、ですか…今のところは…」
「あれー?フィーネさんすきなひととかいないのー?」
「なっ……た、確かにいないのです…」
「あたし、お母さんから聞いたんだけどねー、お友達とかにぎりチョコって言ってわたすこともあるんだってー」
「義理…チョコ……なるほど…!」


村で有益な情報を聞けました。やはり村の人間たちとの交流は必要なものなのです。しかし、私は料理というものはてんでダメなほうで……チョコレートなど作るのは……




2月13日。いろいろ買ってみたのです。板チョコ、型取り、ゴムべら……とりあえず感覚で作ってみるのです。


―――――5時間後―――――


うっ……これは…自分が食べても何とも言えない物になってしまったのです……どうしたら……
「んーこれはひどいネ……」
「る、ルーミン…!」
「もしかしてフィーネもチョコ作るネ?誰に告白するネ?やっぱりミルフィー?」
「わ、私は…」
「ん?んん?ホラ、いってみるネ」

まったく、この時のルーミンの顔と来たらどう考えても意地悪な顔してるのです。

「わ…私は、義理チョコ!そう、義理チョコを作るのです。誰かにだけ渡すのはなんですからね。」
「あレッ、意外ネー。でも、義理とは言ってもこれじゃぁ……」
「うっ……それは言うなです…」
「(あっ…このフィーネ見てるの楽しいネ…!)」
「…ルーミン、聞こえてるのです。」
「…っ!(しまっタ…読心術ネ…)…まあ、このルーミン様がいればお菓子づくりも安心ネ!」
「…(イラつくけど、技術ある故致し方ないのです)」
「まあまあ、そんなイライラ持ってると料理不味くなるネ。優しい心で作るのが一番いい料理になるヨ!」
「…じゃあ、よろしく頼むのです。」

プライドは…まあ、あったのですけどね。ここはルーミンに頼らざるを得なかったです。

そんなこんなで、私はルーミンに少しずつ教わりながら、チョコレートを作りました。



「おおー!フィーネうまいネー!」
「ま、まあ…私にかかればこんなものです。」
「うんうん、やっぱり才ある者はなんでもコツをつかむのがはやいネ。あとはそれを包んで完成ネ。」
「ふう…ルーミン助かったのです。」
「気にしないネー。これくらいできなければむしろ失格ネ。(キッパリ」
「わ、私はできるようになったのです」
「そうネ。」

クスクスと笑いながらこっちを見る仕草はそれなりにイラっとしましたが、彼女には本当に感謝しているのです。




2月14日。しばらく家を空けていたミルフィーさんも帰ってくる日。雪も降っていて、ホワイトバレンタインっていう感じなのですかね。人間たちが暮らす街を少し歩いてみましたが、雪のせいか人はあんまり見かけなかったのです。家の中でいちゃいちゃとかしているのでしょうか。

……私は…ミルフィーさんが好きなのでしょうか…命を救ってくれた存在としては、確かに信頼できます。ですが……あくまで異種族という立場。身分も違うのかもしれません。そんな私が、恋など……

しかし、エアーやロアには恋する理由があんまりないのです。…恋は誰にすればいいのでしょうか。

「別に無理やり恋なんてしなくてもいいんですよ?」
「…!ロア…」
「別にいいじゃないですか、お友達感覚で。」
「ですが…」
「恋になんて縛られて生きるのは嫌ですよ。僕は大地に縛られています。翼が無いから、縛られることに必要性があるのです。でも、貴方はそんなことはないでしょう?そんな感じで、僕も貴方も、恋に縛られている必要性なんてないのですよ。」
「確かに……」
「だから、自由気ままに生きてればいいんですよ。…雪も強くなってきましたし、そろそろ戻りませんか?フィーネさんこの道知らないでしょう。僕が案内しますよ。」

なんだかんだ言って、いつも適当言ってるような子かと思ったら、割と考えている部分もあったりするのですね。この日のロアを見て少し彼の見え方が変わったのです。



ロアに案内されて、家に戻ると、ミルフィーさんが帰ってきてました。

「はー疲れた_(:3」∠)_ 」
「お疲れ様です。」
「うん。首輪の制約外すためにMP(ミルクポイント)つかうとやっぱり疲労がね…_(⌒(_;˘ω˘)_」
「お体は大丈夫ですか?」
「なんとか_(:3」∠)_ ……ていうかさ、フィーネなんか優しくない?私がいない間になにかあったの?_(⌒(_'ω')_??」
「い、いえ…そうだ、身体も冷えているでしょう、湯は沸かしてあるので、温まってくるといいです。」
「??…じゃあ、お言葉に甘えるかな⊂⌒~⊃.ω.)⊃」

そう言いながら、割と元気そうにミルフィーさんは風呂場へ行きました。…ミルフィーさんはドラゴン体として生きることはできるのですが、身体のつくりが我々とは違うのです。いちおうドラゴンみたいな大きい生物が入れるような風呂釜のサイズですが、基本純粋なドラゴンである私とルーミンとエアーとロアは、水浴び程度で済むので…ミルフィーさんにそれをやらせるとどうも風邪をひいてしまうようで…
風邪ひいていないといいのですが…

「風邪とかミルフィーの辞書にはないんじゃないッスかね」
「エアー…いつのまに。」
「何呆けてるッスか?フィーネともあろうお方が。」

…このところ、よく後ろを取られるようで…敵対者なら死んでるところなのです。

「いや、その…」
「どうせ自分の知らない人間たちの風習みたいなのを知って悩んだりしたッスね。俺はそういうのよく分からないッスよ。だって俺たちは俺たち、人間は人間じゃないッスか。そんな迷いごとで時間取ってるようじゃまだまだッスね。だいたい…」

ああ、エアーはしゃべりだすとうるさいですね。…でも、言ってることは間違ってない。…どうもここにはそんな感じの者ばっかりあつまるようですね…

延々とエアーの話を聞いていると、ミルフィーさんが風呂から上がってきました。

「ふぅ。気持ちよかった。」

丁度ロアとエアーもいるようだったので、私はここだと思いました。


「あ、えっと…貴方たちちょっとそこで待っててほしいのです。」
「えっ_(⌒(_˘ω˘)_」
「なんでしょう。」
「どうしたッス?」
「いいから、少し待ってるのです。」

少しドキドキしながら、私は手作りのチョコレートを取りに行きました。

「…これ、私が作った物で…よかったら食べてみてほしいのです。」
「えっ、なにこれ食べても死なないよね_(⌒(_;˘ω˘)_」
「フィーネが作ったッスか…」
「まあまあ、ここは食べてみましょうよ。どれどれ……あっ、チョコレートですね?」
「そうです。今日は、人間たちはバレンタインデーというイベントで、チョコレートを渡す日らしいので…」
「別にそういう日じゃないけど…_(⌒(_'ω')_」
「わあ!これ美味しいですよ!」
「まじッス?……おお…奇跡が起きてるッス。」
「うまいじゃん!フィーネ頑張ったんだね_(⌒(_'ω')b」
「よ、喜んでくれたようでなによりです!」
「あー!フィーネ抜け駆けしたネー!?私も作ったヨー!」
「べ、別に抜け駆けなんて…」


初めて本気で取り組んだお菓子作りでしたが、ルーミンの助けもあって成功だったのです。そして、チョコレートを渡した時に気付いたのですが、恋というものは私には似合ってないようなのです。チョコレートを渡した時のみんなの反応で大体そんなふうに思われているんだと悟りました。でも、かえって気が楽になったのです。そしてこのまま、ミルフィーさんや、みんなと仲良く歳を重ねていれば、なにも困ることなど無いと。


そんな学びあることがあった、2月14日なのでした。それにしても、料理というものは難しいものでした。魔法より難しいのかもしれないのです…私ももっと学ぶことはあるのですね。


そんなことを思うのでした。










ところで、学んだことがもう一つあって…



「あれ、ここにあるのもチョコかな?いただきまーす_(⌒(_'ω')_」
「えっ…ああっ!それは!!」
「え?なにこれ、ヤバいの?_(⌒(_;'ω')_」
「それ…失敗した奴なのです…」
「えーー!?ミルフィーそれ食べたネ!?私でも食えるものじゃなかったネ!?」
「い、いや…わりと…いけ…て………Zzz…」
「ね、寝ちゃったネ…ていうか、フィーネ最初のやつになに入れたネ?」
「睡眠薬と、トウガラシ、塩と…」
「うワッ……もはやセンスより常識レベルネ……」


私、どうやら料理に睡眠薬を入れる癖があるようなのです……



END

フィーネとりままともな料理くらいは作れるようになろう?_(⌒(_;'ω')_
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