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サブエピソードじゃないやつその1

タイトル適当すぎる……()


じゃあ、3章をゆるーり進めていきます。


追記展開からどうぞ。

これは深い深い、海の世界…
母なる海に産み落とされた、健気な少女の物語。
海が母であり、父は知らない。友は海の生き物たち。

そんな彼女に厄災が降り注いだのはそう遠くない未来のことだった。

牛乳物語3章 海の子ケトスの真名探し―言の葉無き少女の心―

Ep.0 海の落とし子


今宵の夜は満月…か…。…少し冷える。夜の潮風とはこんなに寒いものとは思わなかった。妙に塩辛く感じる…。
…私の喉は、いったいどうなってしまったのだろうか…小鳥に声をかけられない。海に向かっても叫べない。悲しみに暮れて泣き叫ぶことも…できない…。
Ep.1 言葉のない少女


私は今、地面を見つめている。…途方に暮れていると言えば分かるのだろうか。身体は相変わらず重く感じるため、うまくうごかせない。水の中ならもっと自由に泳ぎ回れるが…生憎、このあたりに私が入ることのできる水がないのだ。シャクシャク…と、地面を少し踏んでみた。
Ep.2 月下の砂浜


「…………………」
今まで地面として見てきたこの白い色をした土は、今では遊びの道具になっている。音が心地いいのだ。なんとなくだが、懐かしさのある音……私の母が教えてくれた音に似ている気がする。昔……海の中にいたはずなのに、聞いた覚えがあるのだ…。
Ep.3 砂の音


風が冷えてきた。どうやら潮風だけじゃないようだ。月夜の先に暗雲が見えた気がする。恐らく、雨が降るんだ。…でも私はこのまま立ち上がらないだろう。

海の中で暮らしていた私は、この降り注ぐ水に喜びを感じる。昔のあの時みたいに…
母の温もりを思い出せそうなんだ。

Ep.4 温もりの雨


身体が冷えてきたみたいだ。手足が上手く動かせない。でも暖かく感じる。温もりを感じる。
海は…なぜ私を浜に追い出したのだろう。
…そういえば、今日もまだいるのか。黒い『何か』が。
私が母の元に帰るのを邪魔するアイツ。こんなに離れていても、気配だけは感じる。
Ep.5 『何か』


私には父がいない。…いや、いるのだろうけれど、知らない。ついでに私が生まれた時期もわからない。私が何歳なのかもわからない。海という母から離れて重くのしかかってきたのは、単に重力だけでなく私の無知という事実すらのしかかっている。
父は…一体どんなヒトなのだろうか。
Ep.6 私の父


それにしても、今日の雨は強い。そして冷える。
今更だが、思考も段々ともやがかかる感じになっている。もうまともに歩けないくらいで…まるで凍えるかのような寒さ……??
雨ではなくて…これは…霧…?
…しまった、足が凍り付いている。これでは動けない…

Ep.7 冷酷な危機


この時期…冬と言うヤツらしい。海にいたときに魚たちが教えてくれた。ここまで冷えるものなのか…海の中より寒く感じる。誰かが助けに来てくれなければ、私はなにも出来ずに凍えて死ぬ…か…。
死か…死は一度も見たことがない。死ってなんなのだろう。
今の私の行く末が死なのかな…
Ep.8 死


「けーちゃーん!!!」
声が……誰だろう。
「けーちゃん!!雨に濡れて…うわっ、つめた!!凍り付いてるじゃん!やばいよ!村においで!…えっと…あ、ほら。おんぶしたげる!」
誰…?目がかすんでよく見えない…。
あ……れ……

その背中は暖かくて、母に似た何かを感じた。
Ep.9 誰


お母さん…お母さん……私の…お母さん…。
いろいろなことを教えてくれた、私のお母さん。
でも、私のお父さんのことは教えてくれなかった…。
なぜだろう…なぜ…。
「それはね、―――、あなたのためなの。」
…?名前…?分からない、私の名前……
私の真名は……どこ…?
Ep.10 真名


「……っ!?」
目が覚めると、目の前が眩しくてつい驚いてしまった。
「あ、けーちゃん起きた!おとーさん、けーちゃんおきたよ!」
…そうか、村の子供が…
ということは、ここはラムの家…。
目の前にある眩しいものは…たいまつ…というものだったか…ラムが教えてくれた。
Ep.11 ラム


「けーちゃんさっき冷えてたよね…。スープあるよ?飲む?」
私はそっと、頷いた。

「……!!」
熱い!…という言葉を発せない。
「あ、熱かったかな!?ご、ご、ごめんね!ちょっと冷ましてね…?」
しかし、言葉を発せなくても、この子だけは私の思うことが分かるらしい。
Ep.12 寡黙


チャリン…
そんな音が私の首元から聞こえた。よく見ると、ルビーのように輝く紅い石に『ΚΗΤΟΣ』と、粗雑に刻まれている。
「それあたしが彫ったの!キレイな石をひろったから作ってみたの!
…気に入ってくれるかな…?」
私は柔らかく微笑みながら、また、頷いた。
Ep.13 ΚΗΤΟΣ


外にでてみた。暗雲は消え去り、月が私を照らす。
かの太陽の如く、私の中の水という水を…私という存在を全て奪い去るかのような…
それほど強い明かりに見えた。少し怖い。
そう恐怖する私の感情すら、ラムは読みとってしまう。
「あたしがいるよ。お水もあるよ。」と。

Ep.14 太陽の月


少し外を歩いてみた。村人たちの建物─白い布が被さった簡単で粗雑な家─が、8…9個ほどある。地面は砂浜とは違うもの…草が生えている。
ラムは隣にくっついている。私より少し…いや、かなり小さい。といっても、村の男よりも大きい私なのだから、当たり前だ…。

Ep.15 小さな村


そういえば、このラムという少女がどうして私のことがわかるのだろうか。
他の村の者は首を傾げるのに…。
「そうだ、けーちゃん。このまえすっごくキレイな石見つけたの!お揃いのピアスつくってあげる!」
それが何なのかはわからなかったが、未来の楽しみとしてはいいものだ。
Ep.16 未来


このラムという少女のことは、私はよくわからない。私を慕う理由もなにもかもが…私にはよくわからなかった。でもこの子がいるとなんとなく落ち着く。
それはラムも同じらしい。
海から地に足をおいて…この子のために村に来ているとも言える。…この子、母がいないのだ。
Ep.17 なんとなく


私には父がいない。
そしてラムには母がいない。
…たったそれだけなのに、どこか惹かれあうのだろうか。

私は定期的にこの村に来ている。彼女のために村に来て、彼女ために笑顔し、彼女と共に床に就く。
彼女の母の代わり、にはなれないのが、どことなく悔しい。
Ep.18 母の代わり


しばらく歩くと、村の反対側に出る。私が先ほどいた海岸と真逆の方向だ。
ここから向こうは森。森の向こうには、村の民たちが何かを祀る神殿があるのだとか…。
私の名ではないが、この「ΚΗΤΟΣ」という名も、その神殿に祀られる何かにゆかりあるものらしい。
Ep.19 森の奥の神殿


「けーちゃんちょっとまってて!」
私はこの先にいけない。そう、物理的にだ。何故か分からないけれども、私はこの先に進むことが出来ないのだ。まるで透明な壁のようなものに阻まれる感覚…。
…ところでラムは私をここに置き去りにしていったいなにをしに行ったのだろうか…。
Ep.20 壁


仕方なしに私は地に尻を付けることにした。泥土が身体に纏わりつく感覚は何物にも言い表せない感じで、身体を少しばかり震わせてしまう。
…ぶるぶる。って感じだ。
下を見つめると、薄暗い影が見える。私の影だ。私に縛られ、自由を与えられない私の従者。
Ep.21 海に無いモノ


私は座り込むときのクセがある。
尻尾を前に持ってきて、抱えるようにして座る。
物寂しい感情を紛らわせようとしたのか、なんなのか…。
私にもまるで分からない。海から出てきた時からこうだった気がする。
妙に懐かしい気分になるのはどうしてだろうか…。
Ep.22 抱える心


少し退屈だった。
そういえばラムがここで待てと言ってからどれほどの時間が過ぎていったのだろう。
まだ少しくらい。とは思っていたが、私の中ではすでに1日、1週間…と、どんどん時間が飛んでいくように感じた。
月の位置を見た私は思考が現実に戻され、少しほっとした。
Ep.23 時の感覚


それにしても、ラムが帰ってこない。
いくらなんでも遅すぎる気がする。
…何かあったのだろうか。私の踏み入ることのできない場でいったい何があったのか…。
声で助けを…呼べない。不便極まりない。
ひとつの焦りが私を駆り立てていく。
私は村に急いで走った。
Ep.24 危機の予感


「……風が荒れているような…」
「気のせいじゃない?」
「そう…ですか…。」
「じゃ、そろそろ行こうよ。」
「そうですね…。じゃあフィーネさん。行ってきます。」
「次元転送魔法符は30秒で途切れるです。タイミングに気を付けるですよ。ロア、ベト。」
Ep.25 出張





Ep.0~Ep.25でした。

ちなみにこの物語の主人公である「ΚΗΤΟΣ」というキャラクターは、Twitterでお世話になっている「とある方」から里子としてキャラクターのデザインを、私の誕生日にわざわざプレゼントとしていただいた子なのです。


なんというか、キャラクターデザインをこのような形で頂くって言うのは初めてなもので、私は嬉しくてうれしくて……!!


デザインを頂いたと同時に、いろいろな思案がぱぱっと浮かんで楽しかったんです。

それを1つの形にしたのがこの牛乳物語3章であったり。

しっかりと筋道を立てて、デザインをくださった「とある方」に、ありがとうという感謝の意が伝わるものをつづりたいなって思います。

ところで、3点リーダ「…」とか、ダッシュ「―」っていう文字を私はそれなりに多用してるのですが……

これ、使う場合は偶数じゃないといけないんだそうですね。()


友人から聞いて、急いで調べたら結構これに関する内容のページがHITしててびっくりしました。

絶対に間違いっていうわけではないそうなのですが……(もともと日本の文字じゃないとかどうとか)
でもリーダーとかダッシュを、1個のときと2個のときを自分で見比べたら、「読みづらい」っていう印象が若干ありました。

牛乳物語3章も、実は途中から三点リーダ、ダッシュを偶数個にするようにしているんです。

ただ、なにぶんTwitterで描き続けている物なので、140文字(正確には、Ep.○○ タイトル なども入れいているので130文字くらいになる)っていう制約の下で、これらの文字を偶数にしなきゃいけないって言うのもなかなかきつかったり……(((

でも見やすさは格別に上がるんですよね。こういうのも意識していきたいなぁ……。

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