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サブエピソードとはなんだったのか8

この数週間にわたる適当タイトルもそろそろ終わります。

クライマックスに近づいてきている本編は追記展開からどうぞ。

戦争孤児なんてものはごろごろと居た。この子もまた、「仕方ない子」だと思って、あたしたちはそのまま見捨てようとしたんだ。あたしらも同じようなものだったから。
そしたらロアっちは、
「ベト……ボクはこの子を放っておけないと思う。」
なんて言いだしたのさ。
Ep.176 放っておけない



戦火がこっちに来てる時にそんな生易しいことを言うもんだから、あたしも「仕方なく」手を貸した。
連れて帰ったはいいけれど、その後のことは考えてなかった。助けておいてそのまま放っておくのはあたしの責任的な意味でも嫌だった。結局、「仕方なく」
引き取ったんだ。

Ep.177 仕方ない



声が細くてちょっとやせ細っていたんだ。あたしはあんまり乗り気じゃなかったけれど、ロアっちが居ない間はあたしが面倒を見ていた。
あたしが面倒を見ていた時間の方が長かったせいか、あたしに懐いちゃってね。
「お姉ちゃんがお母さんみたいだね。」
「んーどうだろうね。」

Ep.178 母



「ただ……。」
後にその子は死ぬことになる。あたしとロアっちの目の前でね。
「その時から、魔法を信じることなんて出来なくなったんだよ。」
「どうして……?」
「それは、あたしがバカだったから。……お嬢ちゃん……ラムちゃんだっけ。魔法は万能だと思う?」

Ep.179 魔法は万能?



「まほーっていうのがよく分からないけど……。でもお父さんが言ってた。『万能なんてものはこの世にはない』って。むずかしくてよく分からなかったけど、お姉ちゃんが教えてくれたお話きいてるとなんだかわかるかな。」
「……ラムちゃんは大人だね。」
昔を思い出すよ。

Ep.180 良い子



「ケトスさん!!!ケトスさん!!?大丈夫ですか!?」
「痛い……あ……はっ…はっ……うう……」
ラム……私は……諦めたくないのに……。
「落ち着いてください!!ゆっくりと呼吸を……!~……!……!!…………」

意識が遠のく……。今度は本当に……ダメかも……?
Ep.181 危機



「ケトスさん!!け……え……?け、ケトスさん……?」
「そんなまさか……死んで……息が……。」
「ボクが何かを誤った……?」
「そもそも、連れてくるべきではなかった?」
「もしかしたら、持病があったのかもしれない……」
「気づくことが……できなかった?」
Ep.182 ボクは無力



そこは海が広がっていた。
懐かしい香りがする。そう、磯の香りとでもいえばいいのだろうか。
そして、そこの浅いところ。太古の船が眠る、海の中。

ここは、私の棲んでいた海。私が、「あの島」に迷い込む前の海。
「……?」
喋れない。喉が焼きつくように痛い。

Ep.183 母なる海



「やあ、──!久しぶりだね!」
「こんにちは※※。今日もお話を聞かせて?」
そこに誰かが居た。見つかると不味いと思い、沈んでいる小舟に身を隠した。
会話のようなものが聞こえるが、なにかに遮られる部分がある。……名前が聞こえない。ザーッという音が邪魔をしてくる。
Ep.184 雑音



「じゃあ、またね!」
……どうやらここを離れていくみたいだ。
ところであの子、どこかで……。
「お母さん、今日もいろんなお話を聞いたんですよ。■■と***が……。」
まさか、そんな。
あれは、私……?
小さい頃の私なの……?
「だれっ!?」
気づかれた!?
Ep.185 過去の私



「だれかいるの?」
近づいてきている。もっと回り込んで隠れ……っ!!
隠れきれない。私が隠れているのは小さな船。ああ、もうすぐ後ろに。
「お姉さん……だれ?」
近くで見ると、少し前に水面に浮かぶ自身の姿を思い浮かべてしまう。間違いなく、私自身だ。

Ep.186 私との出会い



「……。」
やっぱりしゃべれない。
「お姉さん、迷子?」
私はうなずいた。
「どこから来たの?」
分からない、という仕草をした。
「お姉さんもしかして……しゃべれないの?」
「……。」
「そうなんだ……。」
そんな悲しそうな顔をしなくてもいいのに。

Ep.187 同情の海



「これが……メルジーナグランツ?そんな、まさか。フィーネさん……。」
ボクは知らなかった。聞いていなかった。メルジーナグランツが、『こんなもの』だったなんて。
「ケトスさんが苦しんだのはコレだったんだ……。身体の模様も、こういうことだったんだ……。」

Ep.188 残酷な輝石



ボクが……メルジーナグランツを取り出せれば……
「ま、まてまて……。ボク程度が何をできるって言うんだ。魔法もまともに使えない伝承精霊体のボクが……。」
どうしよう。ベト……。ボクは『また』あのころと同じことをしようとしている。

ケトスさん……。

Ep.189 あのころの過ち



「お姉さん、こっちきて!」
言われるがままについて行った。自分に案内されるのが少し不思議だった。
「いない……よし。お姉さん、しばらくは此処に棲んでもいいよ。迷子じゃなくなったら勝手に出て行っていいよ。心配しないで。ここはあんまり人来ないから。」
人……?

Ep.190 隠れ家



つれてこられた場所はかなり快適そうな場所だった。海中は地上の頃と生活が大きく違っており、洋服が見あたらない。昔を思い出してみると、何故この変化に気付けなかったのか……。タンスなんてものもない。寝床も海の中を漂うだけ。おかしいことに、とても新鮮な気分だった。

Ep.191 海生活



「やあ※※!今日はうきうきしてるね。何か良いことでもあったかい?」
「こんにちはっ!えへへ、内緒だよ。でもとってもびっくりしたんだ!」
「ほほう、それはよかったね。じゃあ今日はこんなお話を…………」

幼い私は、こんなにも明るさがあったなんて思わなかった。

Ep.192 昔の私



「おまたせお姉さん!よく眠れた?」
実は寝れていない。こんなことになって、寝られる気がしなかった。
悲しい顔を見るのは嫌だったので、私は嘘をついた。
「そっか……。よかった!お姉さん、今日は何をするの?」
悟られた気がする。……そう言えば、母は今……。

Ep.193 幼子の悟り



海を見つめていた。母である海そのものを。
「お姉さん……?何かいた?」
「っ!?」
頬をくっつけて私の隣に来て、目線を合わせようとする行動につい驚いてしまった。
「ああっ、ごめんなさい……。びっくりしちゃったよね……?」

それでも私は笑っていた。

Ep.194 本当の笑顔



「なんだろう、この建物。」
魔力を感じる。……いや、魔力を練り込んで作られた建造物。まるで神殿のよう……あれは。
「あれが……。聖輝石……メルジーナグランツですね……。」
それはとても大きかった。強い光を発しており、灯りが要らないほど。

Ep.195 聖輝石 メルジーナグランツ



ケトスさんを助けるためにはどうすれば……。
ふと、背負っているケトスさんに目を運ぶところでボクは気づいた。
「ケトスさんが……聖輝石と共鳴している……?」
体が光っている。それも模様の集中する、心の臓あたりを中心に、強く。
そんな……嘘だ。ケトスさんは……。
Ep.196 彼女は



「こっちこっちー!」
待って!
……そう言葉に出せなくても伝わっている気がした。
「えへへ……お姉さん泳ぐのあんまり上手じゃないみたいだから待っててあげる。」
小生意気な……昔の私とは思いたくないものだ。
「おこらないでよぉ……。ほら、みて!」

Ep.197 私が魅せる海



綺麗な魚たちが泳いでいる。
それは海の中で舞を踊り、迷い込んだ私を魅了する。
無駄のない洗練されたすべての要素は、お互いを気遣うように動くことは無かった。全部「分かっている」。

遠い彼方の記憶が呼ぶ。ここは私が見たことがある。……鮮明に覚えている。

EP.198 彼方の記憶



「……ねえ、お姉さんやっぱり覚えてるんだね。」
「……。」
「ちゃんというと、思い出したんだね。」
「…― …――。」
「恐怖しない生物はいない。……もしかしたら、お姉さん……お母さんが怖かったのかもね。」
「― ―=―…。」

私は怖かった……涙していた?

Ep.199 記憶



――お姉さん。帰っても辛いんだよ?地上には怖いものが沢山。
そうだ……怖いものは嫌なのに。
――お姉さんは宿命というものを知ってる?
知らない。……そういうふりをして逃げていた。
――でも、もう逃げないんだよね。
「みんな、最後には立ち向かうんだよ。」

Ep.200 知者の覚悟






Ep.176~Ep.200でした。


Ep.182に関して少し。実はこの時、各セリフの間に眺めの空白の時間があるんです。

文字数が限られてしまっているので結構適当に表現してしまったのですが……。ただでさえ短すぎて理解しにくいのにさらに理解しにくくなってしまったかもしれません。ここまで読んでくださってる方には申し訳ないです。

4章に関してはもうこの調子で完結してしまっているので、5章とかはしっかり描きたいところですね……。


それではまた次回、最終回!_(⌒(_'ω')_。oO(もう終わりカヨー)


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